悪意ってかわいいねケーキ尖塔の苺を盗むようなレベルで
鏡見ていらない楔だと思う顔はいつでも両親に似る
重たさを強さと同じと思い込む底に溜まったただの泥でも
特別な存在として飴を食む好きに気高く生きれよすべて
ひび割れの激しい指を寄せ集め淡い卑屈な祈りをこなす
誰からも好かれるような顔をして愛されたいと口唇を噛む
持つ方と持たない方に分けるだけ湯むきトマトの歯型は崩れ
付箋紙の糊並み剥がすくっつける社会生活かろうじていま
しみたれた感情なんて焼き尽くせ死ぬまで数十回かの夏だ
銀色の靴を履いたら強風が背中を押すよ魔法みたいに