2017年7月21日金曜日

2017年5月の短歌(3) 妥協してよね


雲朽ちて黄色いだけの夕方を君を横顔眺めるだけの

好意って暴力みたいに、言うね、すき、きらいの方で妥協してよね

翌朝に湯を沸かす事を思いやりやかんの垢を落とす真夜中

楽しみは人によっては苦しいよ欠けた歯見せて笑う年下

眠るって業って安易に言っちゃうねあなたの横で眠らないのに

何もかも投げ出して飛ぶ白の中お前のことを忘れておいて

飽和する夜の騒ぎの真ん中で大事にケータイ蛍を散らす

夏の日の自分の影はくっきりと私の形の不安を示す

いつまでもついてくる犬猫みたい思い出なんかで美化をするなよ

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